参考書 東大 院試

【2022年度最新】【数学編】東大航空宇宙 院試対策にオススメの参考書 合格者が解説

投稿日:2021年10月8日 更新日:





こんにちは!カズシです!

 

今回は、東大航空院試の数学対策におすすめの参考書を紹介していきたいと思います。

 

2022年度の東大航空院試では、数学の出題傾向が変わったので

 

かなり注意が必要です。

 

目次

東大航空院試の数学出題範囲

 

東大院試の数学は、2022年度から、

 

数学1 主に「微分積分および微分⽅程式」「級数・フーリエ解析および積分変換」
数学2 主に「ベクトル・⾏列・固有値(線形代数)」「曲線・曲面」
数学3 主に「関数論・複素数」「確率・統計,情報数学,その他」

令和4(2022)年度修士課程学生募集要項より引用)

 

となっており、航空宇宙専攻では、これら全てについて解答する必要があります。

 

例年では6題から3題を自分で選ぶ形式でしたので

 

単純計算で考えて、例年と比べると出題範囲がになりました(泣)

 

出題範囲についての詳しい説明はまた別の記事でお話ししようと思いますが

 

少なくとも、東大院試の数学にはかなりの準備が必要だと言うことだけは覚悟しておいてください。

 

オススメの参考書

 

基本的に、数学に苦手意識がある方には、初めのとっかかりとして

 

「マセマシリーズ」と言う参考書から勉強するのをオススメします。

↓こんな感じの参考書です

また、数学はそこそこ得意だという方には、マセマは飛ばして

 

「これならわかる工学部で学ぶ数学」「演習 大学院入試問題【数学】」

 

と言う参考書をオススメします。

 

これならわかる工学部で学ぶ数学 千葉逸人【著】
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演習 大学院入試問題【数学】I
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以下でそれぞれの科目についてと、参考書について説明していきます。

 

微分積分および微分⽅程式

 

微分積分および微分方程式では、例年、少し難しめの微分・積分の問題、常微分方程式が出題されます。

 

微分積分についてはarccos, arcsin, arctanなどの逆三角関数の微分積分に慣れてさえおけば

 

後は過去問をこなすだけで問題ないと思いますし

 

常微分方程式はパターンを覚えていれば簡単に解けますので

 

得点源とすることができる科目だと言えます。


 

また、稀にですが、偏微分方程式が出題されることもあるので

 

こちらも勉強しておいて損はないと思います。

 

スバラシク実力がつくと評判の偏微分方程式キャンパス・ゼミ 大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる! 馬場敬之/著
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級数・フーリエ解析および積分変換

 

こちらでは、例年、フーリエ解析かラプラス変換のどちらかが出題されます。

 

2022年度入試では、ラプラス変換の簡単な公式導出が出題されましたので

 

参考書で勉強するほどの科目ではないかもしれません。

 

心配な方はマセマシリーズをやっておくことをオススメします。

 

スバラシク実力がつくと評判のフーリエ解析キャンパス・ゼミ 大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる! 馬場敬之/著
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スバラシク実力がつくと評判のラプラス変換キャンパス・ゼミ 大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる! 馬場敬之/著
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線形代数

 

線形代数は、主に固有値の計算、ジョルダン標準形、行列の性質に関する証明問題が出題されます。

 

ちなみに、2022年度入試では、行列の性質に関する証明(どんな問題だったか忘れましたが…)と

 

二次形式の標準形が出題されました。

 

 

正直、線形代数に関してはマセマだけでは厳しいと思うので

 

「演習 大学院入試問題【数学】」も合わせてやっておく必要があると思います。

演習 大学院入試問題【数学】I
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こちらの「演習 大学院入試問題【数学】I」の線形代数の問題は良問が豊富で

 

解答も丁寧に記されているので、線形代数の参考書としても非常に優秀です!

 

曲線・曲面

 

この科目では主に、媒介変数、接戦・法線ベクトル、曲率、立体(回転体)の体積などが出題されます。

 

微分積分に加えて、ベクトル解析、微分幾何も範囲に含まれるので少々面倒な科目です。

 

とはいえ、難しい問題は少なく、慣れておけばすぐ解答できるような問題が多いので

 

マセマと、 「曲線と曲面の微分幾何」と言う参考書を軽くやっておけば

 

後は過去問をこなしていけば十分だと思います。

 

スバラシク実力がつくと評判のベクトル解析キャンパス・ゼミ 大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる! 馬場敬之/著
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曲線と曲面の微分幾何 [ 小林 昭七 ]
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関数論・複素数

 

こちらの科目では主に複素積分、写像について出題されます。

 

かなり難易度の差が大きく、留数を求めて、留数定理で積分値を求めるだけの簡単な年もあれば

 

方針が全く立たないような激ムズ問題も出題される年もあります。(ちなみに、2022年度入試は超簡単でした笑)

 

簡単な問題が出題された時に絶対に落とさないように、基礎はしっかりマセマで固めておきましょう。

 

 

また、マセマでは演習用の参考書も出しているので、こちらをやって後は過去問に取り掛かりましょう!

 

演習 複素関数キャンパス・ゼミ [ 馬場 敬之 ]
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確率・統計,情報数学,その他

 

この科目はどのような問題が出るのか予想がつきづらいので

 

どんな問題が出題されても対応できるように

 

マセマをこなした後、「演習 大学院入試問題【数学】II」をやっておくのが正解だと思います。

 

 

 

全体復習+演習

 

 

一つ一つやってる暇なんてない!一気に片付けて過去問やりたい!

 

 

と言う方にオススメなのが「これならわかる工学部で学ぶ数学」

 

こちらは「行列」、「ベクトル解析」、「常微分方程式」、「複素関数論」、「フーリエ解析」、「ラプラス変換」について

 

院試での要所が簡潔にまとめてあり、例題も付いています。

 

これだけで出題範囲の半分近くをカバーできるので、非常にオススメです。

 

ただ、定理の導出や解説がやや難しいので、中級者向けの参考書と言えるでしょう。

(あくまで個人的な意見ですが、マセマとセットで学習した方が効率は良いと思います)

 

これならわかる工学部で学ぶ数学 千葉逸人【著】
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また、何度も紹介している「演習 大学院入試問題【数学】」ですが

 

「演習 大学院入試問題【数学】I」では「微分積分」、「線形代数」、「偏微分方程式」、「常微分方程式」

 

「演習 大学院入試問題【数学】II」では「フーリエ・ラプラス変換」、「複素関数論」、「確率・統計」

 

についての院試で実際に出題された良問を揃えており

 

まさに、難関大学院試のバイブルと言える参考書でしょう。

 

ただ、難易度は激ムズなので、いきなりこの参考書から取り掛かると、絶望します笑(筆者談)

 

しっかりと基礎固めが済んでから取り掛かるようにしましょう!

 

演習 大学院入試問題【数学】I
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過去問

 

なんだかんだ言って、院試のカギは過去問での演習量です。

 

解き始めは難易度に圧倒されるかもしれませんが

 

慣れていけばスムーズに方針を立てられるようになります。

 

遅くとも試験二ヶ月前までには参考書を終わらせて、できる限り多くの過去問を解きましょう。

(筆者はツテで大量の過去問を入手して、20年分解きました)

 

↓過去問はこちらからダウンロードできます(東大公式HPより)

https://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/admission/general_past.html

 

まとめ

今回は東大航空院試の数学について、オススメの参考書を紹介しました!

 

参考書の順番としては

 

マセマ&これならわかる工学部で学ぶ数学

演習 大学院入試問題【数学】

過去問

 

が理想です!

 

この記事が皆さんの院試対策の一助となるよう願っております!

 

では、また別の記事で!

 

 

 

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執筆者:


  1. ij より:

    数学の問題について質問です。例年では、6問中3問を選択したと思うのですが、今年度は、数学1だったら主に「微分積分および微分⽅程式」と「級数・フーリエ解析および積分変換」から「微分積分および微分⽅程式」または「級数・フーリエ解析および積分変換亅のどちらかを選ぶといったように大問1つに選択問題があるという感じでしょうか。または両方出て両方とも解く必要があるのでしょうか。

    • mechazushi より:

      ijさん、ご質問ありがとうございます。
      数学について、今年度から「両方出て両方とも解く」形式になりました。
      おっしゃる通り、例年は6問中3問解く形式でしたが、2022年度入試では微分積分および微分⽅程式、級数・フーリエ解析および積分変換が数学Ⅰとして、と言ったように、数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲまで2×3 =6単元の大門を解く必要があります。
      試験時間は各40分と短いためか、例年よりは問題が簡単になっている感覚がありましたが、対策範囲が倍に増える分、総合的な難易度はあまり変化していないと思います。
      2023年度入試から形式が変更されるか、そのままなのかは分からないので、募集要項が出たらすぐ確認することをお勧めします。

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